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2024.10.14

囲碁から見るビジネスとAIの共存時代

私の趣味はいま、「囲碁」と「ポーカー」と「サウナ」です。それぞれに語り尽くせない魅力が詰まっているので、数回に分けてお話ししていこうと思います。今回はまず「囲碁」について。

私が囲碁に魅了されたきっかけは、娘が小学生のときのことです。同級生のご両親がプロの囲碁棋士で、子ども向けの囲碁教室を開催していました。娘がその教室に通うようになり、私も隣で見ているうちに、その面白さに気づいてしまったのです。

囲碁は一見、つかみどころがないように思えますが、実際には「詰碁」と呼ばれる局面が頻繁に発生し、そこには明確な「正解」が存在します。子どもは正解のある問題が好きですし、私も同じでした。数独のように、ああでもないこうでもないと考えながら答えを導き出すときの爽快感は格別です。

これが私の囲碁との出会いですが、囲碁と経営の共通点に気づいてからは、囲碁を学ぶことで経営者としてのスキルも磨けるのではないかと考え、さらに深くのめり込んでいきました。

親子で囲碁を始めると、普通は子どもがすぐに親を追い越してしまうものですが、私は最後まで娘よりも強く、先に初段を取得しました(笑)

囲碁は石を使って盤面を占有し、相手よりも多くの陣地を取ることを目指すゲームです。このプロセスは、経済活動における市場シェアの獲得や競争戦略に似ており、資源管理や長期的な視点が求められます。囲碁はビジネスにおける意思決定やリスク管理に多くの示唆を与えてくれます。

囲碁は勝負のゲームですが、相手に陣地を与えないと自分も勝てない、という不思議な側面があります。相手のことを考えながら進める点で、ビジネスにも通じるものがあるのです。

さて、話は少し変わりますが、囲碁業界では2016年、AIの登場が大きな話題となりました。それまでは、コンピューターが囲碁のプロ棋士に勝つことは不可能だと思われていました。しかし、DeepMind社の囲碁AI「アルファ碁」が韓国のトップ棋士、李世ドル九段との五番勝負で4勝1敗という結果を出し、世界に衝撃を与えました。

その翌年には、人間の対局データを使わずに学習した「アルファゼロ」が登場し、さらに強力なAIが誕生。人間はAIに全く歯が立たなくなってしまいました。

「囲碁はAIに解明されてしまい、面白さが失われるのでは?」と心配する声もありましたが、実際にはそうではありませんでした。今では、囲碁の世界ではAIが先生となり、AIの優勢度が可視化されることで初心者でも楽しめる工夫がされています。若手棋士もAIに学び、どんどん成長しています。

おそらく、囲碁業界以外でもAIの進化によって、似たような現象が起きるでしょう。AIをどう活用するかは、まだ人間が大いに活躍できる領域です。

世の中が変化するときには、ピンチとチャンスが同時に訪れるものです。「変化するものだけが生き残る」という言葉がありますが、私たちもその変化に対応し、進化し続けなければなりません。

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2024年10月14日 11:53に投稿されたエントリーのページです。

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